公務員を2回辞めた男の転職日記

公務員(市役所職員)を2度辞めた男が、転職活動を通して感じたことや市役所の実情について記します。

MENU

私が公務員を2回辞めた理由は?③~「やれる人がやる」の恐怖~

 

poguru-shiyakusyo.hatenablog.com

↑前回の記事です。

 

市民生活課に異動した私。

私は、住基と戸籍担当になりました。

 

この部署は、仕事の割り当てがかなり抽象的で、「やれる人がやる」が課のモットー。

 

本来バックヤードで住民票や戸籍の記載処理を行うのが私の仕事ですが、窓口担当係の人が足りないからという理由で窓口にも駆り出されます。

まともなOJTもなくぶっつけ本番での窓口。当然時間もかかりますし、これにより市民の方のクレームを受けることもあります。

 

自席にいて処理を行っていても、今度は電話対応が待っています。窓口担当係は常に自席にいないため、実質2係分の電話対応を行うことになります。

 

当然、時間内に仕事が終わるはずもなく、残業時間はみるみる増えていきます。

今までの事業系の部署は、業務量が多くてもある程度自分のペースで仕事が出来たので、スケジュールの調整もできましたが、そうもいきません。

 

加えて私のプレッシャーになったのは、支所からの問い合わせ。本来であれば、支所の事務処理は支所の責任で行うものかと思いますが、業務の幅の広さを理由に、定例的な対応以外は本庁職員に丸投げします。

特に戸籍事務は難解な案件も多く、確認に時間がかかってしまうのですが、支所に在籍している方は性格に問題がある方癖の強い方が多く、「早くしろ!」と罵声をあびせられることもありました。

 

こんな毎日を繰り返していくうちに、仕事に対してのモチベーションはどんどん下がっていきました。同時にメンタルがやられていくのをひしひしと感じました。

 

それでも私は「異動するまでの辛抱だ」と自分に言い聞かせながら、毎日業務をこなしていきます。

 

しかし、ある時から私に異変がおきました。

無意識のうちに壁を殴ってしまったり、ものを壊してしまったり奇行が目立つようになります。また、理不尽な理由で妻を怒鳴りつけ泣かせてしまいます。

そしてついに、朝布団から起き上がることが出来なくなりました。

その時、自分の心の状態が不安定であることに気づき、生まれて初めてメンタルクリニックを受診します。

 

そこで「適応障害」の診断を受けることになったのですが、私は休職をすることもなく仕事を続けます。朝つらい時には休みを取ったり、遅刻したりしながらごまかしごまかし働きました。

冷静に考えれば、その時に休職をすべきだったのですが、私の市役所では、メンタルをやられた人は、この先何年たっても「そういう人」の扱いを受けます。

自分の中でそれが我慢できなかったのです。

 

そんな中、自分の心を折る出来事が起こります。

 

災害対応です。

 

続く