公務員を2回辞めた男の転職日記

公務員(市役所職員)を2度辞めた男が、転職活動を通して感じたことや市役所の実情について記します。

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市役所から市役所へ転職するメリットは?

私は市役所から市役所に転職をしています

理由は結婚に伴う転居をするためだったのですが、そういった特殊な事情がない場合、基礎自治体間の転職なんて、あまり意味がないように思うかもしれません。

 

しかし、実際に転職をしてみてメリットを感じられることもありました。

今回は、そのメリットについて詳しく紹介していきたいと思います。

 

メリット① 労働環境が大きく異なる

転職をしてまず驚いたのは、タイムカードの存在。

1つ目の市役所の出退勤の管理はハンコで行われており、時間外手当の申請も紙に書いて行う自己申告制でした。

 

そのため、振り替え休暇は取得したことにされたり、時間外手当の申請を認めてもらえなかったりすることが、日常茶飯事でした。

また逆に、実際には出勤していないのに出勤扱いにしたり、時間外手当を過剰に申請したりする職員もいました。

タイムカードがあることで、適切な労働時間の管理が行われるため、振替休暇や夏休みがきちんと取得できます。また、時間外手当も正当な額が全額支給されます。

 

正直、同じ市役所でもここまで違うものか…と驚きました。

 

ただし、市役所の時間外手当は、予算が足りなくなると支払れません。残念ながら2つ目の市役所でもそれは変わりませんでした。

 

とはいえ、出退勤の記録が明確に残ることは、労災など、何かトラブルがあった場合の大きな武器になりますし、管理職へのプレッシャーにもなります。

そういった意味でもタイムカードの存在は非常に大きいものだと感じました。

 

メリット② 地域住民と波長が合うようになった

地域住民の性格や民度の違いは、間違いなく存在します。

1つ目の市役所の地域は、いわゆるヤンキー気質の方が多く、窓口でも大声をあげて怒鳴るタイプの市民が多かった印象があります。

 

また、人口規模がでかい都市であるため、自分の地域への愛着、悪く言えばプライドが非常に高く、市外出身の私に対して、「〇〇市は素晴らしいだろう!」と押しつけがましく話したりすることが多々ありました。

さらに、言葉のあやで少しでも市に対してマイナスなことを言うと、村八分のような扱いを受けることもありました。

 

一方、2つ目の市役所は、良くも悪くも穏やかな地域性で、窓口で大声をあげて怒鳴るタイプのクレーマーはあまりいません。

また、自分の地域のことを客観的に見ており、市民と一緒に事業やイベントをするのにも、1つ目の市役所と比べたらやり易くなりました。

 

これは、私の主観ですので、同じ地域に勤めても感じ方は人それぞれだと思いますが、自分の性格に合う地域を見つけることが出来れば、市役所での働きやすさは大きく変わってくるハズです。

 

メリット③ 前職の経験が活かせるので、評価が高くなりやすい

日本という社会は、新人の未熟さを認められない傾向にあり、1年目のころに大きなミスをすると、それが噂となり後々まで響きます。

1つ目の市役所では、最初の職場で相性の悪い上司に当たってしまい、ダメな奴のレッテルを貼られてしまいました。

そして、それが噂となり、最後まであまり良い評価を得ることができませんでした。(もちろん自分の力不足もあるとは思いますが…)

 

一方、2つ目の市役所は、即戦力として働くことが出来たので、2年目にしてA 評価(5段階中4番目)をもらうことができました

もちろん自分自身の成長も要因の一つですが、それ以上に自分のイメージが「ダメな奴」から「即戦力」に変わったことが非常に大きかったと思います。

上司だって人間なので、ある程度先入観で人を見ているハズです。

評価が変われば働きやすさも変わってくる。そういう意味でも転職が良い機会になったとは思います。

 

自分に合った市役所を見つけるには

では、私はどのようにして、以前よりも良い条件の市役所を見つけたのか?

私の場合「運がよかった」としか言いようがありません。たまたま、住もうと思っていた地域の市役所を受けただけです(笑)

ただ、2つ目の市役所は学生時代に住んでいた県の自治体であり、当時から居心地の良さは感じていたので、その直感は間違っていなかったかなと思います。

 

とはいえ、運や直感に頼るだけではなく、現役で市役所に勤めている職員の生の声を聞くなどして、情報を集めることはできると思います。

自分の大学のOBなどにコネクションがあれば一番いいのですが、なかなかそうはいきません。その場合は、採用説明会で「タイムカードはありますか?」「地域住民はどのような性格の方が多いですか?」と思い切って聞いてみても良いかもしれません。

人事の職員が採用の可否に携わることなどありませんし、いちいち参加者の顔も覚えていないのでマイナスになることはないと思います。

 

最後に

ここまで2つ目の市役所に関して、良いところをあげてはきましたが、あくまで1つ目の市役所と比較した場合であり、問題点はたくさんあります。

 

人員が不足していて時間外が多かったり、そもそも仕事が回っていなかったり、市長がとんでもないパワハラ気質だったり…

 

結果として2つ目の市役所も辞めることになってしまったわけなので、私には市役所の仕事自体が向いていなかったのだと思います。

もし、市役所の仕事は好きだけど、環境を変えてみたいという人がいるならば、別の市役所を受けてみるのも一つの手かもしれません。

 

ただし、残念ながら完璧なホワイト市役所なんて存在しません。

自分が何を重視するかで、職場の良し悪しは変わってくると思います。

この記事を見て市役所間の転職を考えた方がいるならば、自分にあった職場を見つけられることを心から祈っています。

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。